北京オリンピック閉幕
2008年08月25日

大体この北京オリンピックは開幕前からおかしかった。開幕式や閉幕式の演出は、元々はスピルバーグ監督が依頼されていたものであり、中国のダルフール紛争に対する対応に抗議してその職を辞退していた。フランスのサルコジ大統領も、この問題に対して世界へボイコットを呼びかけていた。結局大統領自身も開会式に出席するということにはなったが、この問題が日本で大きく取り上げられることはなかった。おそらくほとんどの国民が、ダルフール紛争とか知らないであろう。変わってよく報道されていたのが、チベットへの不当な支配と弾圧であり、フリーチベットを叫びながら聖火リレーに抗議する活動家の姿が、たびたび報道された。日本でも、善光寺が聖火リレーの出発地を辞退するということが起き、ワイドショー的な感覚での報道はあったが、中国が抱えている問題について深い報道はあまりされなかったような気がする。
開催期間中も、北京市民には戒厳令がしかれ、競技場周辺には何万人もの軍隊が取り囲み、アメリカの競技関係者の家族が殺され、チベット独立運動の活動家達や、それを取材する報道陣が逮捕されと、冷戦時代のモスクワ、ロサンゼルス以来の大混乱のオリンピックであったと思う。競技内容や、結果も大事であるが、そういったことを何故もっと報道しないのかと、日本のマスコミにも不信感を持った。
それら以外でも、開会式でのCGを使った演出、少女の口パク、56民族の子供たちが実は漢民族であった事、日本がオリンピックを妨害するためにやったんだとまで言われた、毒入り餃子の毒は実は中国で混入したことを中国政府がつかんでいたのに、日本政府に五輪開幕前だからと中国政府に頼まれ、それを内密にしていたことなど、中国の異様さを伝えることはたくさんあった。政府が中国にものを言えないのであれば、マスコミがどんどん真相を国民に伝えなければならなかったのではないだろうか、またそのチャンスであっただろうにとても残念だ。こうなってくると、私はやはり、日本のマスコミは左翼勢力に牛耳られているとか、少しカルト的な考えになってしまうのも無理がない。

Posted by くうちゃん at 08:17│Comments(0)
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